なぜかと言うと、4・5・6月の給料をもとに「社会保険料」の金額が決まるからです。
◆社会保険料の金額はどのように決まるのか
まず、社会保険料とは、毎月給料から天引きされる下記の3点になります。
・健康保険料
・厚生年金保険料
・介護保険料(被保険者が40歳以上の場合のみ)
この3つの保険料は、それぞれ【標準報酬月額×各保険料率】の計算式で算出されます。
健康保険・介護保険料率は、健康保険組合によって決まっており、厚生年金保険料率は国内一律で決まっています。
ですので、社会保険料率の差が出るのは個人の【標準報酬月額】になるのです。
この【標準報酬月額】とは、従業員の月々の給料を等級に分けて表すもので、健康保険料と厚生年金保険料の金額を算出する際に利用します。
標準報酬月額がどのように決まるかというと、毎年7月1日にその年の4~6月の3か月間の給料の月平均額から算出されます。基本給のほか残業手当・家族手当・通勤手当などが含まれます。ボーナスは含まれません。
社会保険料は毎月の給料から天引きされますが、4~6月に残業をして受け取る給料が増えると、毎月社会保険料として差し引かれる金額も増えることになるため、4~6月は残業をしないほうが良いと言われています。
ただし、標準報酬月額は、健康保険から支給される「傷病手当金」や「出産手当金」の支給額の基準にもなりますし、厚生年金では保険料をたくさん払うほど将来受け取れる年金額が増えます。
なので、残業を減らして標準報酬月額を低く抑えることが得かというと、一概にそうも言えません。
【不要な残業がしない】【残業をした分の対価はきちんと受け取る】ということが大事になります。
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